忘れ物は日常茶飯事、猛暑の中、今回もご多分に漏れず。
子供の頃から忘れ物のチャンプでした。
今ならADHDだったんだな~と思います。
頭の中はおもちゃ箱をひっくり返したような状態。
授業中も上の空で、頭の中の想像の世界で遊んでいるような子供でした。
還暦過ぎた今でも傾向は変わらず、毎朝出かける前に、
何度もドアに鍵をかけては、
「あ!あれ忘れてた。あ!あれも持って行かなきゃ」と
再び鍵を開けることを数回繰り返してます。
久々のキャンプでまた忘れ物?
やっと時間が取れてキャンプ場も予約して、準備にとりかかり
道具の点検。
テントは炎天下での設営は大変なのでワンタッチテントを選択。
食事も簡単に済ませたいので、グリルパンで「ちりとり鍋」を予定
バーナー、調理台、カトラリー、メスティン、ライター、ナイフ 定位置にはいってる。
行きかえりが車の運転なので、睡眠は大事です。
ここで問題。真夏で熱帯夜が続く毎日。
猛暑の昼、熱帯夜の夜のキャンプはいかに?
寝袋は熱く苦しいだろう。薄手のタオルケット、バスタオルを選択。
半袖、半パンのいでたちだが、山の中は蚊やアブ、ブト、ダニなんかの
虫が多いから薄手の長そでシャツと、薄手のジャージをまとめて、安眠枕も入れて
紙袋に入れて対策OK。
後はいつもの愛用の道具を車に積んで、「いざ、出発!」
さあ!久しぶりのキャンプだ!しかし次の瞬間。
ソロキャンにしてはやたらデカいテーブル。レンタルでこれしかないもので。
お気に入りのキャンプ場に到着して、受付も済ませ、サイトでテントの設営。
焚き火や食事の調理の準備をしながら、ありゃ~テーブルが無い!
早速受付でレンタルで、解決したものの、もっと大変な忘れ物が。
寝具と長そでシャツ、ジャージ、枕も無い!
出かける際にまとめた紙袋が見当たらない。
なぜだ、直前にあんなに迷って選んで紙袋に入れておいたのに・・・
車に戻って探しても見つからない。
玄関に置きぱなし? あ~出かける時汗だくになって、頭ボーとしてたし。
ダメだ、忘れてきた。
さてどうしたものか、事態に気が付いたのは、テント設営後
缶ビールを開けてグビッと一息に飲んだ後。
もう運転はアウト。しかも管理人さんは帰った後だし。
泊まるしかないかな。
寝袋無し、タオルケット、毛布も無し、枕も無い。
頼れるのはハイコットのみ。
どうせ熱帯夜だし、タオルケット無しでも平気かな。
ヤバいのは虫刺され。防止の薄手の長そでシャツとジャージは無い。
まあ、防虫スプレーはあるから何とかなるかな。
最大の不安材料は、「枕」が無いこと。
安眠の友、それは枕でした。
意外と思われるかもしれませんが、就寝中の頭の置き所は
安眠できるか否かの重要なアイテムです。
枕無しでは後頭部は沈み込んで、首が反り返るし、
寝返りを打てば首がくの字になり、苦しい体制になってしまいます。
枕が無い、見渡してもタオルもない。柔らかな素材の物は・・・
結局見つけたのはペーパータオルと、不燃性の合成繊維の
折り畳み炭消し壺。
ペーパータオルに炭消し壺を巻き付けて
なんとか枕になりそうなものを作りました。
いざ就寝、しかし山中の夜は甘くなかった。
夕飯も済ませ、酒の酔いも回って、さあ寝ようと、
テント内のコットに寝そべり、「手製の枕」に頭を預けて、
「少し高さが低いな」と思いつつ、就寝を試みる。
駄菓子菓子!
蒸し暑い、なかなか眠れない。
予想はしていたが、これは困った。
まあ日が暮れたら気温も下がって、丁度良くなって眠れるだろう・・・
これは楽観的過ぎた。
ベテランなら当たり前、都会と山中は別物って話。
しばらくするとちょっと涼しくなった、時計を見ると22時30分過ぎ。
やっと眠れるなと思い、ほっとしていると、だんだん肌寒くなってきた。
寝袋もない、タオルケットどころかタオルすら無い、
忘れてきたから長そでシャツもない。都会の暑さで油断しすぎ。
せめて小さなタオルでもあれば、肩から背中だけでも冷えずに済むのに。
凍えるほどでは無いけど眠れない、非常に嫌な状態で朝まで肩を
手でさすって耐えるしかない。
少しうとうとしたが、睡眠をとったとは言えない感じで何とか
朝を迎えた。
困難を乗り越えて強くなれた?残念!ただの間抜けでした。
なんとか過ごせたぞ。乗り越えたんだ。経験を積んっで強くなったんだ。
工夫次第で何とか乗り越えられる。
でも、今後はこの経験を生かさないと。なんて思いながら、
朝食を済ませて、道具を片付けて・・・何!・・・これは!
テントを畳む前に、ハイコットをテントから出そうと持ち上げるとそこには!
忘れたと思い込んでいた、あの一式が入った紙袋が出てきた。
脱力感と笑いが同時にこみあげる。
寝苦しくて、寒さに震えながら、すべてを解決できる道具の上で、
その存在も知らずに耐え続けた。
これほど間抜けなことをやってしまった自分の事を、あきれながら
苦笑しながら「なんでやねん!」と自分に突っ込む。
とんだ間抜けをやってしまった。
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